DX・デジタルガバナンスの取り組み

当社は、社会環境の急速な変化に対応し、持続的な成長を実現するために、以下の通りDX(デジタルトランスフォーメーション)およびデジタルガバナンスに関する取り組みを推進しています。

1. DX経営の考え方
広島洋紙株式会社は、創業以来65年以上にわたり、紙袋製造および洋紙・板紙の卸売業として地域経済と共に歩んでまいりました。長年培ってきた豊富な資材調達ネットワークと、お客様の要望に即応する即日配送体制は当社の確固たる強みです。しかしながら、日々の受注・見積作成・社内および取引先との情報共有においては、電話やFAX、紙帳票といったアナログな業務プロセスに深く依存しており、属人化や情報の分断といった課題も抱えていました。
これからの時代において、企業が競争力を維持し続けるためには、デジタル技術の活用が不可欠です。当社では、デジタル技術を単なる「業務効率化」や「コスト削減」の手段としてのみ捉えるのではなく、既存事業の枠組みを超えた新たな付加価値の創出、ひいては事業の持続的成長と企業価値向上を実現するための重要な「経営基盤」であると位置づけています。
経済産業省が定める「デジタルガバナンス・コード3.0」の趣旨に則り、経営層が主導となって組織変革を牽引し、全社員がデジタル活用への意識を高めることで、変化に柔軟に対応できる企業体質への転換を目指してまいります。

2. デジタルガバナンス・コード(DGC)
当社のDX推進に関する基本的な考え方、推進体制、具体的な取り組み内容については、以下の「デジタルガバナンス・コード」として体系的にまとめています。
※本コードは、以下の要素を中心に構成されており、当社が段階的にDXを推進するための羅針盤となる指針です。
・ビジョンとビジネスモデル:デジタル技術を活用してどのような価値を顧客・社会に提供するか
・戦略:ビジョン実現のための具体的なロードマップと優先順位
・組織・人材・ガバナンス:DXを推進するための組織体制と人材育成方針
・ITシステム・デジタル技術活用環境:データ活用を支える技術基盤の整備計画

3. DX戦略の概要
DX戦略の位置づけ
当社のDX戦略は、既存の強みである紙資材流通・製造事業というリアルな資産を基盤としつつ、デジタル技術を融合させることで事業を変革することを目的としています。
初期段階では業務プロセスの可視化と徹底した効率化を進め、従業員の時間を高付加価値業務へシフトさせます。将来的には、蓄積されたデータを活用して顧客ニーズを先読みした提案を行うなど、顧客との接点や価値提供の在り方そのものを進化させ、新たなビジネスモデルの構築を目指します。
主な取り組みテーマ
・受発注・見積・製造・物流情報のデータ連携
これまで部門ごとに分断されていたデータを統合し、受注から納品までの一連のプロセスをシームレスに連携させます。これにより、在庫の最適化や納期の正確な予測を実現し、顧客満足度の向上を図ります。
・デジタルツールを活用した業務プロセスの改善
SaaS型クラウドサービスやコミュニケーションツールを積極的に導入し、場所を選ばない働き方や迅速な情報共有を可能にします。また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)等の活用により定型業務を自動化し、人的ミスを削減します。
・データに基づく意思決定と業務の標準化
「勘と経験」に頼っていた判断プロセスを見直し、売上データや製造実績などの客観的なデータに基づく迅速な経営判断を行います。あわせて、業務手順の標準化を進め、属人化を解消することで、誰でも高品質な業務遂行が可能な体制を整えます。
実行開始時期
DX戦略の実行開始:2026年2月
変革を一気に進めるのではなく、まずは特定の業務現場での実証実験(PoC)を行い、効果検証を確実に行うことを重視します。現場からのフィードバックを基に改善を繰り返しながら、成功モデルを構築し、段階的に全社へと取り組み範囲を拡大していく「アジャイル型」の推進を図ります。

4. DX推進体制
当社では、DXを一部署だけの取り組みに終わらせないため、専門部署をあえて新設せず、既存の組織と業務への実装を重視した体制を構築しています。
・CDO(Chief Digital Officer / 最高デジタル責任者)
取締役副社長をDX推進の最高責任者(CDO)として任命しました。経営視点と現場視点の双方を持ち合わせるCDOが、強力なリーダーシップを発揮し、組織の壁を超えた改革を牽引します。
・DX推進委員会
営業・製造・物流・管理部門など、各部門の代表者が参加する全社横断のプロジェクトチームです。定期的に会合を開き、現場の課題共有、施策の立案、進捗管理を行います。現場のリアルな声をDX戦略に反映させるためのハブ機能を担います。
・外部アドバイザー
自社だけでは不足しがちな最新のデジタル技術やトレンドに関する知見を補うため、デジタル分野の専門家を外部アドバイザーとして招聘しています。客観的な視点からの助言や技術的支援を受けながら、独りよがりにならない実効性の高いDXを推進します。
DX推進委員会を中心に、トップダウンの意思決定と、現場課題を起点としたボトムアップの改善活動を融合させ、全社一丸となってデジタル活用を進めています。

5. 情報セキュリティ・データガバナンス基本方針
DX推進に伴い、デジタル空間での活動が増加することは、同時にサイバー攻撃や情報漏洩といったリスクへの露出が増えることを意味します。当社では、サイバーリスク対応を単なるITの問題ではなく、重要な「経営課題」として認識し、事業成長と安全性を高い次元で両立するIT環境の構築を目指しています。
主な取り組み
・Google Workspaceの導入による情報共有・セキュリティ基盤の整備
クラウドベースのグループウェアを導入し、セキュアな環境下でのリアルタイムな共同作業を実現しました。多要素認証の必須化やアクセス権限の適切な管理により、不正アクセス防止を強化しています。
・部門横断での情報資産の棚卸し(進行中)
社内に存在する全てのデータ(顧客情報、図面、契約書等)を洗い出し、重要度や機密性に応じた格付けを行っています。守るべき資産を明確にすることで、効率的かつ効果的な防御策を講じます。
・情報の取扱いルールや管理体制の整理
「情報セキュリティ管理規程」等の社内ルールを現代のデジタル環境に合わせて改定し、データの生成から廃棄までのライフサイクル管理を徹底します。
・必要に応じた外部専門家との連携
高度化するサイバー攻撃に対応するため、セキュリティベンダーや専門機関と連携し、脆弱性診断やインシデント発生時の対応体制を構築しています。
今後は、情報侵害の未然防止(防御)だけでなく、万が一侵害が発生した場合の早期検知・迅速な復旧(レジリエンス)に関する基本的なプロセス整備を段階的に進め、取引先を含めたサプライチェーン全体を意識したセキュリティ強化に取り組みます。

6. 成果指標(KPI)と見直し
当社では、DXの取り組みが計画通りに進んでいるか、期待した効果が出ているかを客観的に把握するため、事業戦略と連動した具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定しています。
・受注から出荷までの業務リードタイム短縮率
データ連携による手戻りの削減や自動化により、顧客からの注文を受けてから製品を出荷するまでの時間をどの程度短縮できたかを測定します。
・業務プロセスの効率化・標準化の進捗度
ペーパーレス化の達成率や、アナログ業務(電話・FAX等)のデジタル移行率などを指標とし、現場の負担軽減と効率化の度合いを評価します。
・デジタルツール活用による業務改善件数
現場発案によるデジタル活用事例の件数や、それによるコスト削減効果などをモニタリングし、自律的な改善文化の定着度を測ります。
KPIの管理・評価は主に社内で行い、DX推進委員会(月次)および経営会議(四半期ごと)において定期的に予実確認・見直しを行っています。達成状況に応じて施策を柔軟に修正し、PDCAサイクルを高速に回すことで、確実な成果につなげます。

7. ステークホルダーとの対話
当社は、DXを一過性のブームや単なる社内施策として終わらせず、中長期的な事業価値向上につなげるための重要な取り組みとして位置づけています。
社員に対しては、DXの意義や自身のキャリアにおけるメリットを伝え、主体的な参画を促します。また、顧客や取引先などのステークホルダーに対しては、日常的な対話を通じてDXの背景や狙い、業務プロセス変更によるメリットを丁寧に共有します。皆様から寄せられた意見や要望は真摯に受け止め、改善活動にフィードバックすることで、より使いやすく価値のあるサービスの提供に努めます。
また、情報セキュリティやプライバシー保護、データの取扱いに関する基本的な考え方については、本Webサイトを通じて方針を明確に開示し、透明性を確保することで、社会からの信頼獲得に努めます。

8. 今後に向けて
広島洋紙株式会社は、デジタル技術の活用を通じて、現場一人ひとりの業務改善と人材育成を積み重ねながら、変化に強い組織を作り上げ、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
DXの取り組みに「完成」はありません。事業環境の変化や技術の進化、そして何よりお客様や社会のニーズの変化に応じて、戦略やプロセスを継続的に見直し・改善を行い、社員とともに常に進化し続ける企業でありたいと考えています。

広島洋紙株式会社
代表取締役 櫻井文晶
更新日:2026年1月

広島洋紙株式会社

〒733-0833
広島県広島市西区商工センター6丁目1-29
TEL.082-277-3131
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